iPhoneのバッテリー交換の目安と最大容量の確認方法

公開日：2024-10-25

更新日：2024-10-27

「どうも最近iPhoneの動作が重い気がする」「前よりも電池の減りが早くなってきたように感じる」といったことはありませんか。

そのトラブル、バッテリーの劣化が原因かもしれません。

iPhoneもiPhoneに使われているバッテリーも機械ですから、使っているうちに劣化していきます。バッテリーを交換することで解決するトラブルも多いです。

この記事では、iPhoneのバッテリー交換時期の目安やバッテリー最大容量の確認方法をお伝えます。バッテリーの劣化によってどんな症状が起こるのかや、劣化したバッテリーを交換せずにいることでどんなトラブルが想定されるのかについてもご紹介します。

バッテリーを適切なタイミングで交換し、iPhoneを長く快適に使うためにも、読んでおいて損はないはずです。

iPhoneのバッテリー交換の目安

iPhoneのバッテリーの交換の目安はバッテリー最大容量80%です。Apple社の有償保証延長サービスであるApple Care＋に加入している場合には、バッテリー最大容量80%以下でバッテリー無償交換対象となります。

新品のバッテリーをフル充電した時の電池容量を100％とします。それに対して現在のバッテリーでは何％充電できるのかを表したものが「最大容量」です。

バッテリーは日々使っているうちに劣化するものなので、落としたり水をかけたりといったトラブルがなくても最大容量は次第に減っていきます。

バッテリーの残量が0%の状態から100%までフル充電することを「フル充電サイクル」と言います。フル充電サイクルを500回繰り返すとバッテリー最大容量が80%程度になります。

たとえば、バッテリー残量50%の状態でフル充電すると、0.5としてカウントされます。バッテリー残量75%の状態でフル充電すると、0.25といった具合です。これを足していったとき、使用開始から2〜3年後に500になる人が多いため、バッテリー交換の目安は2〜3年と言われることが多いのです。

症状別の交換の目安

バッテリーの交換を検討した方がいい症状にはどのようなものがあるでしょうか。ここでは、5つの症状をご紹介します。

発熱している

iPhone本体が熱を持っているときには、バッテリーが劣化している可能性が考えられます。

ただし、基盤の故障等で熱を持っている可能性もありますので、必ずしもバッテリーが原因とは限りません。修理に出し、プロに原因を特定してもらうのがよいでしょう。

残量表示がおかしい

バッテリーが劣化してくると、電池の残量が正しく表示されないことがあります。

充電機器に不具合がある、低温環境下で使っている、時刻のズレが起きているなど、バッテリーの劣化以外にも電池残量が正しく表示されないケースはありますが、特に思い当たるふしがないのに正しく電池の残量表示がされない場合には、バッテリーの劣化を疑ってもよいでしょう。

アプリが勝手に終了する

アプリが勝手に終了する場合も、バッテリーが劣化している可能性があります。

バッテリーが劣化することにより電源供給能力が落ち、デバイスの持つ力を十分に発揮できなくなってしまいます。そうすると、一度に処理できるタスクの量が少なくなってしまい、複数のアプリを開いた場合や重いアプリを開いた場合などに、処理しきれずにアプリが急に落ちることになります。

画面が暗くなる

バッテリーが劣化していることが原因で、画面が暗くなる場合もあります。先に述べたアプリが勝手に終了する場合と同様、電源供給能力が低下することが原因で、明るい画面を維持するだけのパワーが出せなくなってしまうために起こる症状です。

音量が小さくなる

バッテリーが劣化すると、特に操作をしていないのに音量が小さくなることがあります。

これもやはり、バッテリーが劣化することにより、電源供給能力が低下してしまい、デバイスが本来もつ力を発揮できなくなることによって起こります。

バッテリーの最大容量を確認する方法

ここまで、バッテリーの劣化が起きたときに見られる症状を5つご紹介しました。どれもiPhoneを日常生活で使っていく上で不便なものばかりです。

劣化したバッテリーを交換するかどうかの目安は「最大容量80％を切っているかどうか」であるとお伝えしました。

バッテリーの最大容量は、「設定＞バッテリー＞バッテリーの状態と充電」から確認することができます。最大容量が80%を切るのであれば、バッテリー交換や機種変更を検討してもよいでしょう。

バッテリー交換をしないことによるトラブル

バッテリー最大容量が80%を切ったからといって、全く使えなくなるわけではありません。しかし、全く使えなくなるわけではないからといって、バッテリー交換をしないでいると、さまざまなトラブルの原因となります。

ここでは、バッテリー交換をしないことで起こるトラブルを3つ紹介します。どれもiPhoneを使う上では重大な問題ばかりなので、バッテリーの劣化を感じたらなるべく早く対処して、問題が起こらないようにしましょう。

バッテリーが膨張する

バッテリーが劣化してくると、膨張することがあります。この膨張は、バッテリーの劣化によって、バッテリー内部にガスがたまるために起こります。

膨張したバッテリーをそのまま使い続けると、基板などの内部構造を圧迫して故障させてしまったり、iPhoneの筐体を歪めてしまったりといった不具合が起こる可能性があります。また、最悪の場合衝撃を受けて発火するかもしれません。

こういったトラブルを防ぐためにも、バッテリーが膨張していると感じたら、すぐにプロに相談に行きましょう。

勝手に再起動するようになる

バッテリーの劣化の影響として、操作していないのに勝手に再起動するという症状も見られます。

バッテリーが劣化してくると最大容量が少なくなるだけでなく、電源供給能力が落ちてしまいます。そのことで、電源が入った状態を維持することが難しくなり、勝手に再起動を繰り返すようになるのです。

ただし、勝手に再起動するという症状はバッテリーの劣化以外の原因でも起こる症状です。もっと重大な問題が隠れていると困りますから、なるべく早くプロに相談しましょう。

電源が入らなくなる

電源が入らなくなるのも、バッテリーが劣化してきた時に見られる症状のひとつです。充電をしても一向に電源が入らない場合などは、バッテリーの劣化が原因のことが多いです。

しかし、電源が入らないという症状も、バッテリーの劣化以外でも見られる症状です。勝手に判断せず、プロの診断を仰ぎましょう。

iPhone修理の依頼先

iPhoneの調子がおかしいと感じたら、プロに診断・修理を依頼しましょう。iPhoneは精密機器なので、自分で修理をすることは不可能だと考えてください。また、素人が自力で修理しようとしたことで、思わず事故を起こす可能性もあります。

では、iPhoneの診断・修理はどこに依頼したらよいのでしょうか。ここではApple Store、キャリアショップ、スマホ修理業者の3つをご紹介します。それぞれにメリット・デメリットがありますので、ご自身がおかれた状況から判断してどこに診断・修理を依頼するか決めるのがおすすめです。

Apple Store

Apple StoreではApple公式のサポートが受けられます。

Apple Care＋に入っていれば、通常使用で最大容量が80％を切っている場合には無償でバッテリー交換できます。オンライン上から見積もりが取れるので、先に確認するのがおすすめです。

修理に出す方法は店頭持ち込みと郵送の2種類があります。近くにお店がなくてもサポートが受けられますが、手元に戻ってくるまでに1週間前後時間がかかります。店頭持ち込みは在庫があればその場でバッテリー交換することができますが、直近の予約を取りづらいケースが多いです。

Apple公式のサポートなので、バッテリー交換後も保証期間内であれば保証は継続となるのは大きなメリットでしょう。

なお、Apple正規サービスプロバイダでも、Apple Storeと同様のサポートを受けることができます。Apple Storeは東京、大阪、京都、名古屋、福岡といった大都市圏にしかありませんが、Apple正規サービスプロバイダは日本全国にあります。店頭で相談したいが、近くにApple Storeがないという人は、Apple正規サービスプロバイダを利用するとよいでしょう。